○老子の原文を道具として解釈したもの
ささいな変化も見逃さない。
何かにつけ自分に起こったこととして考え
る。
ささいな変化も見逃さないとは、うわさ程
度でもそこに人や世の中の変化が反映してい
るということ。
だから見逃せないのだ。
何かにつけ自分に起こったこととして考え
ると、自分におちどがないかを考えることが
できる。
だからいざという時、心構えや準備ができ
てあわてない。
世の中の変化を真っ先に気づく人が信頼さ
れる。
世の中の出来事を自分の体に起こったこと
のように感じられる人に仕事を任せられる。
○老子の読み下し文
寵辱(ちょうじょく)驚くがごとし。
大患を貴ぶこと身のごとし。
何をか寵辱驚くがごとしと言う。
寵を下となすに、これを得ては驚くがごと
く、これを失いては驚くがごとし。
これを寵辱驚くがごとしと言う。
何をか大患を貴ぶこと身のごとしと言う。
吾に大患有る所以(ゆえん)は、吾に身有る
がためなり。
吾に身無きに及びては、吾に何の患(うれ)
い有らん。
故に身を天下より貴べば、すなわち天下を
寄すべし。
身を天下より愛すれば、すなわち天下をた
くすべし。
○老子の原文
寵辱若驚。
貴大患若身。
何謂寵辱若驚。
寵為下、得之若驚、失之若驚。
是謂寵辱若驚。
何謂貴大患若身。
吾所以有大患者、為吾有身。
及吾無身、吾有何患。
故貴以身為天下、若可寄天下。
愛以身為天下、若可托天下。
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