2013年7月22日月曜日

63.些細

○老子の原文を道具として解釈したもの

 誰にも出来ないことをやり、正常な時に用
心し、利益にならないこともする。
 ささいなことは見落としがち、たいしたこ
とがないのは重大なこと、救いを求められれ
ば助ける。
 難しければ分担し、大きければ細かくする。
 難しいことは簡単なものからでき、大きい
ものは小さなものからできている。
 小さなことの積み重ねが大きなことになる。
 簡単なことは利益が少なく、楽になれば人
手が余る。
 だから誰もやろうとしないので、あえてや
るのだ。
 やれば無駄がなくなる。


○老子の読み下し文

 無為をなし、無事を事とし、無味を味わう。
 小を大とし少を多とし、怨みに報いるに徳
を以てす。
 難をその易に図り、大をその細になす。
 天下の難事は、必ず易より作(おこ)り、天
下の大事は、必ず細より作る。
 ここを以て聖人は終(つい)に大をなさず、
故に能くその大をなす。
 それ軽諾(けいだく)は必ず信すくなく、易
しとすること多ければ、必ず難きこと多し。
 ここを以て聖人は、なおこれを難しとす。
 故に終に難きことなし。


○老子の原文

 為無為、事無事、味無味。
 大小多少、報怨以徳。
 図難於其易。為大於其細。
 天下難事、必作於易、天下大事、必作於細。
 是以聖人終不為大、故能成其大。
 不軽諾必寡信、多易必多難。
 是以聖人猶難之。
 故終無難矣。

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