2013年7月23日火曜日

64.違う視点

○老子の原文を道具として解釈したもの

 楽にしていれば持続し、変化を見せなけれ
ば企みがあり、動揺していれば別れ、ひっそ
りしていれば逃げていく。
 動きがないときに行動し、動き出したら止
まる。
 木は土の中から生長し、塔は平らな場所に
建ち、歩くときに両足は別れる。
 これに対応すればうまくいき、無理に行動
すれば失敗する。
 よく観察すること。
 無駄な行動はしないこと。
 普通は災いがひどくなって慌てる。
 後々どうなるかを考えれば、すぐに実行で
きる。
 そして、必要なことはするが、誘いにはの
らない。
 他とは違う視点で考え、度をこさないよう
にする。
 自然の流れにのって逆らわない。


○老子の読み下し文

 その安きは持し易く、そのいまだ兆さざる
は謀り易く、その脆(もろ)きは判(わか)ち易
く、その微なるは散らし易し。
 これをいまだあらざるになし、これをいま
だ乱れざるに治む。
 合抱(ごうほう)の木は、毫末(ごうまつ)に
生じ、九層の台は、累土(るいど)に起こり、
千里の行は、足下に始まる。
 なす者はこれを敗り、執(と)る者はこれを
失う。
 ここを以て聖人は、なすことなきが故に敗
るることなし。
 執ることなきが故に失うことなし。
 民の事に従うや、常に幾(ほと)んど成らん
とするにおいてこれを敗る。
 終りを慎むこと始めの如くんば、すなわち
事を敗ることなし。
 ここを以て聖人は、欲せざるを欲して、得
難きの貨を貴ばず。
 学ばざるを学んで、衆人の過(あやま)つ所
を復す。
 以て万物の自然を輔(たす)けて、あえてな
さず。


○老子の原文

 其安易持、其未兆易謀、其脆易判、
其微易散。
 為之於未有、治之於未乱。
 合抱之木、生於毫末、九層之台、起於累土、
千里之行、始於足下。
 為者敗之、執者失之。
 是以聖人無為故無敗。
 無執故無失。
 民之従事、常為幾成而敗之。
 慎終如始、則無敗事。
 是以聖人欲不欲、不貴難得之貨。
 学不学、復衆人之所過。
 以輔万物之自然、而不敢為。

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