2013年7月9日火曜日

50.死

○老子の原文を道具として解釈したもの

 生まれたものは死ぬ。
 寿命で死ぬもの、途中で死ぬもの、自分か
ら死ぬものがある。
 どうしてか。
 肉体的な死と精神的な死があるからだ。
 死を怖がらないものには、死を怖がるもの
は近づかない。
 どうしてか。
 肉体は死にやすく、精神は死を知っている
からだ。


○老子の読み下し文

 生を出でて死に入る。
 生の徒は十に三あり、死の徒も十に三あり、
人の生、動いて死地にゆくも、また十に三あ
り。
 それ何の故ぞ。
 その生を生とすることの厚きを以てなり。
 蓋(けだ)し聞く、善く生を摂する者は、陸
行して「ジ虎(こ)」に遇わず、軍に入りて甲
兵を被らず。
 「ジ」もその角を投ずる所なく、虎もその
爪を措(お)く所なく、兵もその刃を容るる所
なし。
 それ何の故ぞ。
 その死地なきを以てなり。


○老子の原文

 出生入死。
 生之徒十有三、死之徒十有三、人之生動之死地、
亦十有三。
 夫何故。
 以其生生之厚。
 蓋聞、善摂生者、陸行不遇ジ虎、入軍不被甲兵。
 ジ無所投其角、虎無所措其爪、兵無所容其刃。
 夫何故。
 以其無死地。

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